ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)について
ひまわり整骨院の河合です。
今回はドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)について説明していきたいと思います。
ドケルバン病とは?
まず、どんな病気かと言えば狭窄性腱鞘炎といわれているように腱鞘炎の事を指します。
細かく言うと、手首の親指(母指)側にある腱鞘(トンネルのようなもの)の炎症のことになります。
原因
この腱鞘には親指を動かすための長母指外転筋腱・短母指伸筋腱が通っていて、親指をたくさん使うことで腱と腱鞘が擦れ、それぞれに炎症が発生します。
長母指外転筋:親指を開く(外転させる)働き
短母指伸筋:親指をそらす(伸展させる)働き
炎症によって腱と腱鞘が腫れる(分厚くなる)→腱鞘内が狭くなる(狭窄される)→腱と腱鞘が擦れて痛みを感じる…といったメカニズムになっています。
どんな症状?
主に
・炎症部分の腫れ
・親指を動かす時に痛み
・触ると痛い
・親指がスムーズに動かなくなる
などの症状がみられます。
なりやすい人
・妊娠時、出産後の女性
・更年期以降の女性
・親指や手首に負担がかかりやすい仕事、スポーツなどをする人
女性に発生しやすいと言われていて、ホルモンの1つである「エストロゲン」の減少が関係していることが多いようです。
確認方法
アイヒホッフテスト(1人でもできる方法)
➀親指を握り込んでグーの形にする
➁そのまま小指側にゆっくりと手首を曲げる
痛みがでたら陽性
フィンケルシュタインテスト(2人でやる方法)
➀相手が自分の親指を持ち、もう片方の手で手首を支えてもらう
➁親指を小指側にゆっくり曲げてもらう
痛みがでたら陽性
治療方法
安静:サポーターやテーピングを使い親指の動きを制限する。症状が強い場合は固定して動かないようにすることもある。
注射:腱鞘内に注射をして炎症や痛みを抑える(←早期の改善をしたい場合に行う)
手術:注射をしても改善がみられない場合に行う
予防法
日常生活において手首や親指に負担をかけ過ぎないことが重要です。最近ではスマートフォンの操作でも親指に負担がかかることがあるため注意しましょう。また、大豆製品を摂取することも大切で、大豆に含まれる「大豆イソフラボン(植物性エストロゲン)」が身体に良い影響を与えるそうです。
最後に…
手首(親指)は日常生活で使うことが多く、気が付かない間に症状が悪化していることもあります。そうなってからでは治癒するまでの時間も長くなってしまいますので、日頃から労わってあげつつ違和感があればしっかりケアもしてあげましょう!!